RACERS Vol54 ホンダNR500特集

しばし休刊などの時を経て復活のRACERS
今回は、ホンダイムズの塊、NR特集

NRというと2st全盛期に4stで挑んだマシンとか、片山敬済氏の3年間を無駄にしただけのマシンとか、オーバルピストンのV4とか、それくらいしか情報が上がってこない、3年間(4年)で1ポイントも取れなかった悲運の4stマシン

もちろんホンダが60年代のGPシーンより撤退し、79年に復帰にあたり、4stのホンダの維持と技術を見せようと始まったものなので、あえてのチャレンジはまさしくホンダ!

んで、79年のモノコックフレーム、倒立サスに、サイドラジエターと革新的な機構の塊だった初期型
今で言えば理論的に正解なんですが、当時のテクノロジーでは実現不可能だったのかな?などと思ってしまう記事
オーバルV4エンジンも82年で130馬力(NSよりパワー的には上)
今のRC213Vが240馬力くらいと言われ、NRのエンジンをリッター計算すれば260馬力!
今から40年近く前のエンジンが今のエンジンよりハイパワーというのは、もはやオーパーツ!

初代のモノコックも整備性で断念したが、今のコンピューターセッティングなら問題なし

強烈なエンブレに関しては、このNRでバックトルクリミッターが開発され、そもそもホンダのV4、V2エンジンの基礎を築いたのはこのNRのエンジン

今の技術でこのNRを作ったら、まともな戦闘力のあるマシンとして完成されたのでしょう

当時で年間予算120億!をつぎ込んでも、あと一歩が届かなかったが(予算はあってもエンジニアの数には限りがありますから)あと一年続ければ!とも思えますが、そこは企業の事情というもの

片山敬済氏のインタビューと今の姿も載ってますが、かつてのギラギラした印象から、なにやら解脱したかのような温和な雰囲気にちょっと驚き
当時は無駄な3年と言ってたが、今はのちのNS時代、ひいてはそれ以降の片山敬済を作った貴重な時と言えるあたり、さらに色々経験した氏ならではの言葉
まあ70代にもなればそんなものなのかもしれませんね

NR特集、第二弾は12月に発売!
次が楽しみで仕方ありません!