元手60万でお店を始めよう!(低予算で店舗開業) その5

 それでは、客層に合わせたメニュー作りに行っててみましょう。

 客層と言っても、20代から60代位まで、幅は広いですね、食欲も違えば、嗜好も違う、男女によっても全てが変わってきてしまう、なかなか難しいものです。

 立地条件によって客層が変わるのは、前回少し述べましたが、周りに何もなく住宅街だったら、何をターゲットにすればいいのでしょう、ということになります。
 住宅街の場合、昼間、そこにいるのは家庭の主婦層ですね、それも新興の住宅街なら、30.40代、昔からの住宅街なら50.60代になります。
 新しければ、若い人達、古ければ、年寄りって感じです。

 もし、住宅街で昼間、ランチや普通にカフェ営業をするのであれば、そのことを年頭に入れないといけません。(基、老人相手にカフェは難しいかもしれませんが・・・。よほどモダンなおじいちゃんおばあちゃんでないとカフェは理解してくれないでしょうね。)
  これ以上、ここらへんの話をしてても先へ進みませんから、この話はちょっと置いておいて。

 客層に合わす、話でしたね。

 20代といっても、学生か社会人かによって、かなり条件は変わってきます、収入の有無なんですけども。
 学生相手なら、ある程度単価を押えた設定にする必要があります。
 飲み物を一杯頭500円均一にするとか、食事もボリューム満点に持っていくとかの措置が必要です。
 500円均一で飲み物を出すなら、原価を押えないといけないので、お酒の種類を絞るとか、大量仕入による単価の制御などなど、必要になってきますが、コーラ等の炭酸系はメーカー契約によるディスペンサーを使用することによってかなり一杯頭の単価を押えられます。それにディスペンサーは原液に水と炭酸を混合するので、炭酸が抜けて使えないってことがなくなりロスを押えられます。
 ディスペンサーの欠点は機械を設置するのに、結構なスペースが必要なので、狭いカウンターでは難しいことです。
 若い人相手の場合、クォリティ重視よりは、量重視で行きたいのでソフトドリンク(副材料の原価を下げれるのは、かなりの武器になります)
 一杯頭の原価はお酒の場合、2割ぐらいが相場です、つまり100円程度が原価になるのですが、ものによっては、それをオーバーしますし、ものよってはそれをはるかに下回れるので、トータルでバランスを取ればよいでしょう。平均で2割になればOKということです。
 食べ物の場合は原価が3割程度まで上げていいのですが、安くしたい場合、原価もさることなのですが、廃棄率、つまりいかにロスなく材料を使うことが出来るかも重要です。
 廃棄率を下げるのには、冷凍ものを利用するのがいいのですが、これは意外にに原価が高いので、フライドポテトなどの安い食材に利用するのはよいのですが、ピラフやパスタにはお勧めしません。
 野菜や肉はあらかじめ、一回に使う量に小分けして、それを冷凍保存するのが一番効率よく食材を利用できるでしょう。
 小分けすることが肝心です、それによって作業効率も良くなるし、残りの量も把握し易いし、なにかと便利です。

 30代.40代の場合は、金銭的には余裕もありますし、ある程度嗜好も決まってきますので、クォリティ重視に行っていいでしょう。
 ウイスキーにしても一番やすいグレード(4年ものなどなど)ではなくて12年ものなど、プレミア物がいいでしょう、一回の仕入もそれなりになってしまいますが、その代り一杯頭もそれなりの金額貰えますから、初期資本投下は肝心です。
 お酒のいい所はやはり、基本的に腐ったりすることがないので(酒でもモノによっては劣化します、冷蔵庫等での保存が必要なものもあります)廃棄を考えなくて良いことでしょう。
 後はスタンダードなカクテル、例えばマティーニやマンハッタンなど、これは材料うんぬんよりは、作る技術にかかってきますから、腕を磨くしかないでしょう。裏を返せば、仕入はそこそこでも、実力で値段が上がるわけですから、かなりありがたい商品ですね。
 実力だけでカクテルを分ってもらうのはなかなか厳しい時もあります、そんなときは、例えば、ジュース類は生のフルーツを目の前で絞るとか、ミントなども店で栽培してそれを利用する、グラスをいいものにして、高級感をだす、氷はカチ割で作るなどなど、お客から見ても分る高級感をだすことも必要です。少々はゴタクも並べましょうということです。
 食事に関しても、30.40代だと腹いっぱい食べたいわけではなくなってきますので、お酒のつまみに合う美味しい一品モノを中心に値段も1000円前後貰って、その代り食材そのものもこだわって出したほうがいいでしょう。 この年代だと、それなりに色々食べてきてますから、舌も肥えて来てる人も多いですから。

 50代.60代以降になってきますと、完全にクォリティが問題です。
 お酒に関しては、やはりスコッチが圧倒的な人気です、シングルモルトもスコッチではありますが、年配層にはあまり受けません。
プレミアムスコッチを中心の品揃えがいいでしょう。
 カクテルは間違いなくスタンダードカクテル、あとは懐かしいカクテル、ハイボールやジンライムなどなど、昭和30年代に流行ったカクテルを研究する必要が出てきます。
 食べ物は一品料理で量は少なく、油も控えめ、味も控えめ、肉よりは野菜や魚中心です。
 メニューも固定メニューにしないで、日替わりなどで、お客の目も楽しました方が、仕入れる側もリスクが軽減できますし、ちょくちょくくる人も飽きませんしいいでしょう、ある意味小料理屋的なやり方ですけど、他の店のいいところはパクる、この精神は大切です。

 どの年代相手でも全体的なメニューの組み立て方は、やはりスタンダードなものも置きつつ、オリジナルを1割程度。
オリジナルばかりだと独り善がりなメニューになってしまい、身内乗りの遊びでやってるって印象を与えがちです、個性重視はいいのですが、やはり店は店です、ツボも押えないといけません、定番に、いかに自分のエッセンスを上手く加えていくか、そのスタンスが、一番上手い店作りだと思います。

 次回は、色々今までで抜け落ちてることを補足しつつ話を進めていくつもりです。

続く 

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