最後のコンストラクター完全製作250ccGPマシン パリジェンヌ250 1985~86

市販レーサーや小規模メーカーの戦いの場であった250ccクラスも85年よりホンダRS(NSR)の参戦によりHY戦争の舞台になり、小規模メーカーや一匹狼のプライベーターには厳しい状況になりつつあった1985年

 

そんな中に登場したパリジェンヌ250

エンジン、フレーム共にコンストラクターオリジナルとしては最後のマシン(後のコンストラクターマシンはエンジンはロータックスやホンダ、ヤマハを搭載)

85年としてはまだまだ先進的だったニコバッカー製アルミパイプフレームにオリジナルロータリーディスクバルブ並列2気筒後方排気エンジンを搭載

パリジェンヌチームは、元々84年にジャック・コルヌーをスポンサードしTZで参戦(ホンダRSの先行型でも参戦、R・フレイモンド選手)
85年よりオリジナルマシンでの参戦を開始したわけです

 

しかしながら、エンジニアが自分の技術に絶対的な自信を持っていたばかりにライダーの要望や指摘を聞かず、マシンの進化、改良は無し

250ccクラスのワークスマシン戦争の中、もう一歩の詰めが出来ず、85年、86年共にランク11位で終了

本来、このパリジェンヌに乗るはずだったJ・コルヌーは、一戦だけ乗り早々に諦めたのか?TZやRSに乗り、ピエール・ボールがこのマシンを駆り、二年連続のランク11位

もう少し現場の声を聞き、アップデートできたなら、また結果も変わってきたのに、残念なバイクであります

 

パリジェンヌチームは87年よりホンダNSRの供給を受け、オリジナルマシンでの参戦を終了します

 

ちなみにパリジェンヌとは欧州のタバコブランドです

HBで有名なハーベーに並び、日本では中々お目にかかれないブランドで、欧州の風を感じさせるカラーリングでした