2300年未来への旅

これまたディストピア映画「2300年未来への旅」
23世紀の地球、ドーム型の都市(シティ)に住む人々はAIで全てを管理され、なんの制約もなく享楽にふけって暮らしていた
ただ一つの制約は都市の人口抑制の為に30歳になったら火の儀式と称した処刑を受け入れなければならなかった
しかし火の儀式は生まれ変わりの儀式と信じて疑わないシティの住民はそれを喜んで受け入れるのであった

ただそんな中でも火の儀式に疑いを抱き、また生き延びたい人たちはシティよりの逃走を試みるが、そんな人々は処刑人「サンドマン」に処刑されていった

サンドマンの一人ローガン5はシティの管理人(AI?)から逃走者が目指すシティの外にあると言われている聖域を見つけ破壊するように命令され、彼自身逃走者となり聖域を目指すのであった
数々のトラブルを越え、シティの出口にある氷の洞窟にたどり着いたローガン5は、そこで逃走者がロボットに氷漬けにされてるのを見る
シティの動力源は海水から取れるプランクトンや魚などのたんぱく質だったが、荒廃した地球ではプランクトンも魚も居なくなっていた為に人間のたんぱく質から動力を得ていたのであった
火の儀式もシティの動力の為であり、逃走者をほっておけないのもそれが理由であった

その氷の洞窟も突破したローガンはかつてのワシントンあたりであろう廃墟の中で老人に出会う
30歳以上の人間を知らないローガンにとって老人とは不思議な存在であったが、彼から自由や愛、命を知ることとなり、シティの人間を助けるべく、シティへ戻っていくが・・・

ローガンの友人のフランシス(彼もサンドマン)はローガンの逃走理由を知らないので執拗に追いかけ、彼も外の世界を知るのだが、彼は現実から目を背けてしまい、最後はローガンに殺されてしまいます
信じてたものが根底から崩された際に目を開けるのではなく、現実を否定し自ら滅んでいく姿というのは哀れでありません

まあディストピアものなので最後シティは崩壊し、シティの住民は外へと出ていくのですが、全て管理されてた過保護な彼らが過酷な自然環境の中で果たして生きていけるのでしょうか
一つ幸いだったのは外の世界で一人生きてた老人がいたことで、彼からサバイバル術は学習できるでしょうけど・・・

人間の尊厳や自由と自立、保護され制約の中で安全に制約のなかで生かされる
相反する二つ
どちらも選べるのがベストだとは思うのですが

THX1138よりはハッピーエンドと言える作品であります